【高校野球】春夏連覇を狙う横浜、県岐阜商が延長タイブレークで大金星!

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はじめに

2025年8月19日、甲子園で行われた準々決勝で、創部100周年を迎える**県岐阜商(公立校)が、春夏連覇を狙う横浜高校(神奈川)**を相手に、延長11回タイブレークで8–7の劇的なサヨナラ勝ちを収めました。歴史と伝統を背景にした名門校に、公立校が挑み、“高校野球らしい逆転劇”を見せてくれました。


試合経過

  • 序盤(1〜5回)
  •  県岐阜商が主導権を握りました。2回、6番・宮川鉄平が左中間を破る先制二塁打。その後もタイムリーと犠牲フライで加点し、4回を終えて4–0とリード。横浜のエース織田翔希を攻略し、攻撃に勢いがありました。
  • 中盤(6〜8回)
  •  しかし“打の横浜”が反撃を開始。6回、3連打を絡めて一挙3点を返し、試合は4–3に。さらに8回には、相手内野の送球ミスも絡んで1点を追加、4–4の同点。横浜はここで流れを完全に引き寄せたかに見えました。
  • 終盤(9回)
  •  9回裏、県岐阜商は一死三塁のサヨナラ機。ここで横浜は内野5人シフトを敷いてスクイズを阻止。球場全体がどよめく中で延長戦へ突入しました。

延長戦の緊迫とサヨナラシーン

  • 延長10回:乱打戦の幕開け
     タイブレーク制で無死一、二塁から始まる10回表。横浜は犠打と連打で一気に3点を奪い、7–4と勝ち越し。ここで勝負ありと思わせました。
  •  しかし県岐阜商はその裏、宮川鉄平と小鎗稜也のタイムリーなどで粘り強く同点に追いつき、試合は再び振り出し。球場全体が「これぞ甲子園」と言わんばかりの緊張感に包まれました。
  • 延長11回裏:歓喜の瞬間
     7–7の同点、二死三塁の場面。打席に入ったのは坂口路歩。カウント2-1からの速球を叩くと、打球は三遊間を抜けるサヨナラ安打。三塁走者が一気にホームへ返り、県岐阜商が劇的勝利を収めました。
  •  ベンチから飛び出したナインと抱き合う坂口の姿に、観客席からは大歓声と涙交じりの拍手が送られました。

注目選手の活躍

  • 宮川鉄平(県岐阜商):この日のヒーローの一人。3安打3打点でチームの打線をけん引。「自分でも100点をあげたい」と語ったように、攻守で存在感を示しました。
  • 横山温大(県岐阜商):堅実な守備で光ったスーパーキャッチもあり、チームの士気を支える存在でした。
  • 坂口路歩(県岐阜商)
     サヨナラ打の立役者。「とにかく食らいつこうと。打った瞬間、抜けたのを見て泣きそうになった」と試合後にコメント。勝負強さが光りました。
  • 横浜の阿部葉太主将、奥村頼人(4番)
     勝負どころで打線をつなぎ、粘りを見せたものの一歩及ばず。阿部主将は「最後まで諦めなかったが、県岐阜商の気迫が上回った」と語りました。
  • 織田 翔希(おだ しょうき・エース投手) 
    チームの大黒柱であり、最速147キロのストレートと多彩な変化球を操る右腕。今大会では序盤に県岐阜商打線につかまったものの、要所で踏ん張る投球を見せた。

今後の展望

県岐阜商
 16年ぶりのベスト8進出を果たしただけでなく、横浜撃破で勢いに乗る公立校として注目度は最高潮。甲子園通算42勝となり、全国屈指の古豪としての歴史を再び証明しました。

横浜高校
 春夏連覇の夢は潰えたものの、粘り強い試合運びと若手の台頭は今後に繋がる財産。来年以降も全国制覇を狙える実力を示しました。


まとめ

横浜 vs 県岐阜商の一戦は、「強豪私立 vs 公立古豪」という構図を超えた名勝負でした。試合を決めたのは、データや力ではなく「最後まで諦めない心」。
公立校の意地が、名門の誇りを上回った瞬間は、まさに高校野球の醍醐味であり、この夏を象徴する試合となりました。

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